『資本論』を読む会の報告

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2009年 04月 14日

第141回 4月14日 第2章 交換過程

4月14日(火)に第141回の学習会を行いました。「読む会通信」№322から№326をもとに、この間の復習をしました。

●は議論の報告、■は資料、★は報告者によるまとめや意見、問題提起です。
引用は、原則として《》を用いて示し、読む際の便宜を考慮して漢数字を算用数字に変換する場合があります。

●№322で《★宗教は階級社会(支配隷属関係や物象的依存関係が存在する社会)に根拠を持っており、宗教(宗教的迷妄)の消滅は単なる啓蒙によってではなく、アソシエーション(共産主義社会)の実現によってはじめて可能になるということだろう。》と述べられていたことに関連して、「階級が発生する前の原始共産制の社会においても宗教は存在したのではないか。科学が未発達であったから宗教が生まれたといえるのではないか」との意見が出されました。

●№324の【★ここで商品が言っていることは正しいのだろうか? 商品は、物の自然的属性である使用価値について《物としてのわれわれにそなわっているものではない》と言い、社会的属性(人と人との関係の表現)である価値は《物としてのわれわれにそなわっている》と語っている。それは、逆立ちした考え(転倒した観念)でありまちがっている。これと同じ内容を経済学者は「価値(交換価値)は物の属性であり冨(使用価値)は人間の属性である」と述べるのである。マルクスは、どのように商品が人を惑わしているかを、商品自身に語らせたといえるのではないか。】という部分について、「ここでの《物としてのわれわれそなわっているものではない》と述べられている《物》は自然的な物(ディングDing )のことだろう、物と訳されていても、自然的な物と物象という区別がある」との発言がありました。

■das Ding [dディング]

〔(単数の2格)Ding[e]s/(複数の1・2・4格)Dinge(複数の3格)Dingen〕
1(中性名詞)
【1】〔ふつう複数で〕物,物品((英)thing)
wichtige Dinge大切なもの
Ding an sich(哲学)物自体(カントの用語)
【2】〔複数で〕事,事柄;事態,出来事
Ich habe andere Dinge zu tun.私はほかにやることがある
In diesem Dorf ereigneten sich einmal seltsame Dinge.この村で昔不思議な出来事が起きた
Aller guten Dinge sind drei.(ことわざ)いいことはなんでも三つ重なる
so wie die Dinge liegen(またはstehen)ありのままに
nach der Lage der Dinge現状では
2(中性名詞)〔(単数の2格)‐[e]s/(複数の1・2・4格)‐er(複数の3格)‐ern〕(口語)
【1】もの,こと,代物(しろもの)
Was ist das für ein Ding? それはどんなものですか?
Gib mir mal das Ding da! ちょっと,そこのそれを取ってくれ
【2】〔複数なし〕(婉曲的に)あそこ(性器)
◆Das geht nicht mit rechten Dingen zu.(口語)どうもうさんくさい;これはどこか怪しい
Das ist ein Ding der Unmöglichkeit.それはありえないことだ
Das ist ein tolles Ding! それはたいしたものだ
ein Ding drehen(口語)悪事を働く
guter Dinge seinご機嫌である((注)guter Dingeは複数2格)
über den Dingen stehen超然としている
unverrichteter Dinge目的を果たさずに,志半ばで
vor allen Dingenとりわけ;何よりも (アクセス独話辞典より)


■die Sa・che [zxザッヘ]
物;事
〔(単数の2格)Sache/(複数の1・2・3・4格)Sachen〕
(女性名詞)
【1】〔複数で〕物((英)thing)
teure Sachen kaufen高い品物を買う
Er packt seine Sachen.彼は持ち物をトランクに詰める
Sie hatte ihre besten Sachen an.彼女は一番いい服を着てきた
Sie mag süße Sachen.彼女は甘い物が好きだ
【2】事,事柄;事態,事情;問題
Die Sache ist ernst〈eilig〉.事は深刻だ〈急を要する〉
Das ist eine andere Sache(またはeine Sache für sich).それはまた別の話だ
Das ist nicht Ihre Sache.それはあなたには関係のないことだ
Die Sache ist die, dass...問題は…ということだ
sagen, was Sache ist(口語)ずばり核心を突く
Mach keine Sachen! (口語)ばかなまねはするな! ;そんなばかな!
Was sind denn das für Sachen! (口語)なんとばかげたことだ!
nicht[ganz]bei der Sache seinうわの空である
in eigener Sache kommen自分の用件でやってくる
【3】(話の)本題
Das gehört nicht zur Sache.それは本題とは関係ない
【4】(法律)訴訟事件,件
eine Sache anhängig machen訴訟を起こす
Die Sache schwebt noch.この件は係争中である
【5】(法律)物件
bewegliche〈unbewegliche〉Sachen動産〈不動産〉
【6】〔複数なし〕目的,目標
sich(4格)für die Sache des Fortschritts einsetzen進歩のために尽くす
【7】〔複数で〕(口語)時速…キロメートル
mit 120 Sachen時速120キロメートルで
◆bei der Sache bleiben本題から離れない
[Das ist]Sache! (口語)よし,分かった;それはすごい!
Das tut nichts zur Sache.それはどうでもよいことだ;それは関係ない
zur Sache kommen本題に入る
(複合名詞)Drucksache(郵便の)印刷物
Hauptsache最も重要なこと
Nebensache副次的な事柄
Privatsache私事
Schmucksachen〔複数で〕装身具 (アクセス独話辞典より)

●「平等派(水平派)」「犬儒派」について、新日本版では次のような注がつけられていることが紹介されました。
《水平派(レヴエラーズ)は17世紀イギリスのピューリタン革命期にリルバーンたちに指導されて活躍した左翼民主主義的平等主義者たち、犬儒学派(キクニ学派)はディオゲネスたち古代ギリシアの一学派で、禁欲的自然主義者。礼儀、慣習を無視した。商品は相手を選ばず交換するの意》

●第2章第2段落の《だから生まれながらの平等派であり、犬儒派である商品は、他のどの商品とでも、心だけではなくからだまでも取り交わそうといつでも用意しているのである。》という叙述について、山内清氏は『資本論商品章詳注』(草土文化刊)の中で「観念的な価値表現だけでなく、現実的な交換関係に入る、の意」との注をつけているとの紹介がありました。


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by shihonron | 2009-04-14 23:30 | 学習会の報告


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