『資本論』を読む会の報告

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2009年 06月 23日

第150回 6月23日 第3章 第1節 価値の尺度

6月23日(火)に第150回の学習会を行いました。「読む会通信」№334をもとに前々回の復習をした後、「第3章 貨幣または商品流通 第1節 価値の尺度」の第1段落から第3段落までを輪読、検討しました。

●は議論の報告、■は資料、★は報告者によるまとめや意見、問題提起です。
引用は、原則として《》を用いて示し、読む際の便宜を考慮して漢数字を算用数字に変換する場合があります。

■テキストの内容と議論
第3章 貨幣または商品流通
第1段落

・簡単にするために、本書ではどこでも金を貨幣商品として前提する

●「ここで貨幣商品という言葉が用いられているのはなぜか、貨幣商品と貨幣にはどんな違いがあるのだろうか」との疑問が出されました。

■《貨幣商品》という言葉がはじめて登場するのは、「第1章 第3節 C 一般的価値形態 3 一般的価値形態から貨幣形態への移行 」の第2段落である。
《そこで、その現物形態に等価形態が社会的に合生する特殊な商品種類は、貨幣商品となる。言いかえれば、貨幣として機能する。商品世界のなかで一般的等価の役割を演ずるということが、その商品の独自な社会的機能となり、したがって、その社会的独占となる。》(国民文庫130頁・原頁83)

第2段落
・金の第一の機能は、商品世界にその価値表現の材料を提供すること、または、諸商品価値を同名の大きさ、すなわち質的に同じで量的に比較の可能な大きさとして表すことにある。
・こうして、金は諸価値の一般的尺度として機能し、ただこの機能によってのみ、金という独自な等価物商品はまず貨幣になるのである。

■《諸商品価値を同名の大きさ、すなわち質的に同じで量的に比較可能な大きさとして表すこと》は、マルクスコレクション版では《複数の商品価値を同分母の大きさとして、質的に同等で量的に比較可能な大きさとして表現することにある。》(143頁)となっている。

■「第1章 第3節 A 2相対的価値形態 a 相対的価値形態の内実」の第1段落では、次のように述べられていた。
《一商品の単純な価値表現が二つの商品の価値関係のうちにどのようにひそんでいるかを見つけ出すためには、この価値関係をさしあたりまずその量的な面からはまったく離れて考察しなければならない。人々はたいていこれとは正反対のことをやるのであって、価値関係のうちに、ただ、二つの商品種類のそれぞれの一定量が互いに等しいとされる割合だけを見ているのである。人々は、いろいろな物の大きさはそれらが同じ単位に還元されてからはじめて量的に比較されうるようになるということを見落としているのである。ただ同じ単位の諸表現としてのみ、これらの物の大きさは、同名の、したがって通約可能な大きさなのである。》(国民文庫96-97頁・原頁64)

第3段落
・諸商品は、貨幣によって通約可能になるのではない。
・逆である。
・すべての商品が価値としては対象化された人間労働であり、したがって、それら自体として通約可能だからこそ、すべての商品は、自分たちの価値を同じ独自な一商品で共同に計ることができるのであり、また、そうすることによって、この独自な一商品を自分たちの共通な価値尺度すなわち貨幣に転化させることができるのである。
・価値尺度としての貨幣は、諸商品の内在的な価値尺度の、すなわち労働時間の、必然的な現象形態である。

■「第1章第1節」の第14段落では次のように述べられていた。
《だから、ある使用価値または財貨が価値をもつのは、ただ抽象的人間労働がそれに対象化または物質化されているからでしかない。では、それの価値の大きさはどのようにして計られるのか? それに含まれている「価値を形成する実体」の量、すなわち労働の量によってである。労働の量そのものは、労働の継続時間で計られ、労働時間はまた1時間とか1日とかいうような一定の時間部分をその度量標準としている。》(国民文庫78頁・原頁53)

■「第1章第1節」の第16段落では次のように述べられていた。
《だから、ある使用価値の価値量を規定するものは、ただ、社会的に必要な労働の量、すなわち、その使用価値の生産に社会的に必要な労働時間だけである。個々の商品は、ここでは一般に、それが属する種類の平均見本とみなされる。したがって、等しい大きさの労働量が含まれている諸商品、または同じ労働時間で生産されることのできる諸商品は、同じ価値量をもっているのである。一商品の価値と他の各商品の価値との比は、一方の商品の生産に必要な労働時間と他方の商品の生産に必要な労働時間との比に等しい。「価値としては、すべての商品は、ただ、一定の大きさの凝固した労働時間でしかない。」》(国民文庫79頁・原頁54)


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by shihonron | 2009-06-23 23:30 | 学習会の報告


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