『資本論』を読む会の報告

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2009年 07月 07日

第152回 7月7日 第3章 第1節 価値の尺度

7月7日(火)に第152回の学習会を行いました。「読む会通信」№337をもとに前回の復習をした後、レポーターの報告をうけ「第3章 貨幣または商品流通 第1節 価値の尺度」の第6段落から第17段落までを検討しました。

以下は、当日配布されたレジュメです。(⑥は第6段落、⑦は第7段落を示しています)

第3章 貨幣または商品流通
第1節 価値の尺度


⑥価値尺度の二重化----機能と矛盾する
   二つの違った商品(例---金と銀)が同時に価値尺度として役立つ場合
   ⇒二通りの価値表現-----金価格・銀価格

   価値比率が不変な場合----平穏無事に共存
   価値比率が変動した場合
     ⇒攪乱----事実上常に一方の商品だけが価値尺度としての地位を維持

  注53 金と銀との価値比率の法律による固定は不可(名目価値)
     金と銀の現実の比価
        ⇒衝突・混乱の連続


⑦価格の度量標準
諸商品の価値はいろいろな大きさの想像された金量に転化されている

a量の商品A=x量の金
b量の商品B=y量の金
c量の商品C=z量の金  - いろいろな金量として諸商品の価値は互いに比較され,計られる                                         ↓
   これらの金量をそれらの度量単位としてのある固定された金量に関係される必要(技術的要請)          ↓
                       更にいくつかの可除部分に分割=度量標準
                       重量の度量標準⇒貨幣の度量標準


⑧価値の尺度と価格の度量標準-----貨幣の二つの全く違った機能

価値の尺度
・人間労働の社会的化身として機能
・諸商品の価値を価格に(=表象された金量に)転化させるのに役立つ    
・諸商品は価値として計られる                         

*価値の尺度として金が役立つことができるのは,金そのものが可変的な価値(労働の生産物)だからである     

価格の度量標準
 ・固定した金属重量として機能 
 ・金量を計る---いろいろな金量をある一つの金  量で計る

 *度量比率の固定制(不変性)が決定的

                         
⑨金の価値変動と価格の度量標準
   金の価値変動-----金が価格の度量標準としての機能することを妨げない
           12オンスの金は相変わらず1オンスの12倍の価値をもつ
             価値が変動しても重量は変わらない

⑩金の価値変動と金の価値尺度機能
   金の価値変動-----金の価値尺度機能を妨げない
   金の価値変動-----諸商品の相互の相対的価値には変化を引き起こさない
           諸商品の金価格(金で表現した価格)は一様に変わる

⑪金での価値表現(前提-----一定の時・一定量の金の生産には一定量の労働が必要)
   単純な相対的価値表現の法則があてはまる (s.67-9 b相対的価値形態の量的規定性 )

⑫商品価格の変動
   商品価格 ↑ --商品価値 ↑ u. 貨幣価値 →
              商品価値 → u. 貨幣価値 ↓  商品価格の比例的上昇

   商品価格 ↓ --商品価値 ↓ u. 貨幣価値 →
              商品価値 → u. 貨幣価値 ↑  商品価格の比例的下落

   商品価値と貨幣価値との同時的変動-----様々な組み合わせ
    商品価値 ↑ u. 貨幣価値 ↑
    商品価値 ↑ u. 貨幣価値 ↓

    商品価値 ↓ u. 貨幣価値 ↑
    商品価値 ↓ u. 貨幣価値 ↓

⑬価格形態の考察へ

⑭当初の金属重量名と貨幣名との分離----何故か?
 イ.外国貨幣の輸入-----明らかに国内の重量名と異なる
 ロ.価値尺度機能を果たす金属-----低級な金属は高級な金属に駆逐される
                 例・銅⇒銀⇒金(より高級に)
    かつてはポンド(重量)は1ポンドの銀の貨幣名
    ⇒金が価値尺度としての銀を駆逐
    ⇒銀と金との価値比率から 1ポンド ⇒ 1ポンド----(貨幣名)
                (銀1ポンド)  (金1/15ポンド)----(weight)
ハ.貨幣変造-----鋳貨の重量名だけ残る

⑮歴史的過程⇒金属重量名での貨幣名と金属重量名から分離した貨幣名----国民的慣習
 貨幣の度量標準-----慣習的⇒法律の洗礼名(一般的効力が必要)
   たとえば1オンスの金は公式にいくつかの可除部分に分割
   ⇒それらの部分にポンド(英)・ターレル(独)等の法定の洗礼名
   ⇒貨幣の固有の度量単位⇒更にシリングやペニー等の法定の洗礼名のついた可除部分に細分
   *一定の金属重量が金属貨幣の度量標準であること-----これは変わらない
                            変わったのは分割と命名だけ

⑯価格=商品の価値が観念的に転化されている金量
  ↓
 金の度量標準の貨幣名(法律上有効な計算名)で表現
     諸商品は自分たちがどれだけに値するかを貨幣名で語り合う

 貨幣はある物を価値として,従って貨幣形態に固定(確定)することが必要な時には,
     いつでも計算貨幣として役立つ
     商品はその価値をいい表す際,貨幣名で表す。
                  このとき,貨幣は計算貨幣として機能する
                   (価値尺度+価格の度量標準としての機能)

⑰ポンド・ターレル・フラン等の貨幣名は価値関係の痕跡を消し去る(消えてしまっている)
               ----〔章標の秘儀〕⇒混乱
 何故か----貨幣名は商品の価値を表す
          同時にある金属重量(貨幣の度量標準)の可除部分を表す
                        
 商品価値の貨幣名による表現----価値形態の発展の必然

注61 『経済学批判』
例 1オンスの金=3ポンド 17シリング 101/2ペンス
  1トンの鉄 =      〃
           ↓
       金の計算名⇒金の鋳造価格
       ----他の商品と違って国家によって固定した価格を与えられるかのような
         奇妙な考え方が生じた(一定の金重量の計算名の固定=この重量の価値を固定させることと見間違える)

注62 『経済学批判』
  「鋳造価格」の引き上げ・引き下げについての幻想
      法定貨幣名を国家が移し変えること
      (例---1/4オンスの金を20シリングではなく40シリングに鋳造)
           ↑
      経済的「奇跡療法」を目的
   *ペティによる批判
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by shihonron | 2009-07-07 23:30 | 学習会の報告


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