『資本論』を読む会の報告

shihonron.exblog.jp
ブログトップ
2009年 10月 27日

第164回 10月27日  第3章 第3節 貨幣 b 支払い手段

10月27日(火)に第164回の学習会を行いました。「第3節 貨幣 b支払い手段」の第5段落から最後(第12段落)までをレジュメに基づいた報告を受け、検討しました。以下はレジュメです。

資本論 第1部 第3章 貨幣または商品流通   
               第3節 貨幣  b支払手段


支払手段として必要な貨幣量⑤ 支払手段の流通速度
・一定期間の満期になった諸債務(債務が生まれた諸商品の価格総額)の実現に必要な貨幣量
   支払手段の流通速度(これを制約する二つの事情)
             債権者と債務者との関係の連鎖
             支払期限と支払期限とのあいだの時間の長さ
 ・支払手段の運動は,すでにそれ以前にできあがっている社会的な関連を表わしている

債権と債務との相殺(相殺が行われるためには,諸支払の連鎖と人為的組織が必要))
 ・諸販売の同時性と並行性----流通速度が鋳貨量の代わりをする程度を制限
               しかし支払手段の節約の梃子になる
 ・同じ場所に諸支払が集中⇒自然発生的に諸支払の決済のための施設と方法とが発達
     中世のリヨンの振替の例
     債務差額だけが清算
 ・諸払の集中が大量化⇒清算されるべき差額は相対的に小さくなる
            したがって流通する支払手段の量も小さくなる

恐慌の可能性の第二形態
⑦ 支払手段としての貨幣の機能は,媒介されない矛盾を含む(恐慌の可能性の第二形態)
 恐慌のときには,商品とその価値姿態すなわち貨幣との対立は,絶対的な矛盾にまで高められる。 そこでは貨幣の現象形態がなんであろうと(金,信用貨幣など)貨幣飢饉に変わりはない
  ・諸支払の相殺----貨幣は観念的に,計算貨幣(価値尺度)として機能
  ・現実の支払い----貨幣は流通手段としてではなく
               社会的労働の個別的な化身,
         交換価値の独立な定在,絶対的商品として現われる
  ・この矛盾は,生産・商業恐慌中の貨幣恐慌と呼ばれる瞬間に爆発する
     (諸支払の過程的連鎖と諸支払の決済の人為的制度とが発達している場合)
     この機構の比較的一般的な攪乱
      ↓
     貨幣は,突然,媒介なしに,計算貨幣というただ単に観念的な姿から堅い貨幣に一変
      ↓
     商品の使用価値は無価値になり,商品の価値はそれ自身の価値形態の前に影を失う
      ↓
     ブルジョアの叫び----商品こそは貨幣だ⇒ただ貨幣だけが商品だ!

流通する貨幣量 (流通する貨幣量についての法則の修正 Kr.s123)
⑧ 与えられた一期間に流通する貨幣の総額
   (流通手段と支払手段の流通速度があたえられている場合)
  《実現されるべき商品価格の総額+満期になった諸支払の総額》
      マイナス
  《相殺される諸支払+同じ貨幣片が流通手段の機能と支払手段の機能とを交互に果たす回数だ  けの流通額》
 ある期間たとえば一日に流通する貨幣量と流通する商品量とは,もはや一致しない

信用貨幣は,支払手段としての貨幣の機能に,その自然発生的な根源をもつ(s141)
信用貨幣は,支払手段としての貨幣の機能から直接に発生する
   売られた商品にたいする債務証書=商業手形
   ⇒債権の移転のために流通する=商業貨幣(約束手形・為替手形)

  信用制度が拡大⇒支払手段としての貨幣の機能も拡大される
          支払手段として,貨幣はいろいろな特有な存在形態を受け取る
   ・この形態にある貨幣は大口商取引の部面を住みかとし,
   ・金銀鋳貨は主として小口取引の部面に追い帰される



貨幣は契約の一般的商品となる⑩ 商品生産の進展⇒支払手段としての貨幣の機能は商品流通の部面を越える
          地代や租税などは現物納付から貨幣支払に変わる
               (生産過程の総姿態によって制約されている)
      ・現物租税から貨幣租税への転化
          ローマ帝国の試みが二度も失敗
         ルイ一四世治下のフランス農村住民のひどい窮乏

      ・アジアでの地代の現物形態(同時に国家租税の車要な要素)
       この支払形態はまた反作用的に古い生産関係を維持する
          トルコ帝国の自己保存の秘密,日本の模範的な農業


⑪ 一般的な支払時期の固定化
  ・再生産の他の諸循環
  ・季節の移り変わりに結びついた自然的生産条件
    ⇒直接に商品流通から生ずるのではない支払,たとえば租税や地代などをも規制する
 ・一年のうちの何日間かに必要な貨幣量は,支払手段の節約に周期的な,しかしまったく表面的 な攪乱をひき起こす

 ・支払手段の流通速度に関する法則
    すべての周期的な支払について,支払手段の必要量は支払周期の長さに正比例〔*〕する


支払手段の準備金としての貨幣蓄蔵

⑫ 支払手段としての貨幣の発展
  ・債務額の支払期限のための貨幣蓄積を必要にする
     支払手段の準備金という形では貨幣蓄蔵はこの進歩につれて増大する
  ・独立な致富形態としての貨幣蓄蔵はブルジョア社会の進歩につれてなくなる
[PR]

by shihonron | 2009-10-27 23:30 | 学習会の報告


<< 学習ノート 第3章 貨幣または...      第163回 10月20日  第... >>