『資本論』を読む会の報告

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2010年 10月 12日

第200回 10月12日 第23章 第3節 

10月12日(火)に第200回の学習会を行いました。
「第23章 第3節 相対的過剰人口または産業予備軍の累進的生産」についてレジュメにもとづく報告を受け、第9段落まで検討しました。

以下はレジュメです。

第二三章   第三節 相対的過剰人口または産業予備軍の累進的生産                              
①資本の蓄積----資本の量的拡大⇒
        資本の構成の質的変化を伴う(資本の可変成分を犠牲としての不変成分の増大)
 注 拡大が単に量的⇒利潤は前貸資本の大きさに比例
   量的な拡大が質的に作用すれば,それと同時に比較的大きい資本の利潤率は高くなる

②独自な資本主義的生産様式⇒労働の生産力の発展
 ⇒資本の有機的構成の変化----蓄積の進展または社会的富の増大よりもはるかに速く進行
 理由 ・単純な蓄積または総資本の絶対的拡大が総資本の個々の要素の集中を伴う
    ・追加資本の技術的変革は原資本の技術的変革を伴う
 蓄積の進行⇒不変資本部分と可変資本部分との割合が変化
       労働にたいする需要は可変成分の大きさによって規定されている
       それは,総資本の大きさに比べて相対的に減少し,また加速的累進的に減少

・総資本の増大⇒可変成分(総資本に合体される労働力)も増大するにちがいないが
         その増大の割合は絶えず小さくなって行く

・中休み期間(与えられた技術的基礎上での生産の単なる拡張)の短縮

・与えられた大きさの追加労働者数を吸収するために,すでに機能している労働者数を働かせるた めにも⇒ますます速度を増す総資本の蓄積が必要になる。この増大する蓄積と集中とは,それ 自身また資本の構成の新たな変化の一つの源泉になる

・総資本の増大よりももっと速くなるその可変成分の相対的な減少
   可変資本の増大よりもますます速くなる労働者人口の絶対的な増大のように見える。
       そうではない
   資本主義的蓄積は,その精力と規模とに比例して,絶えず,相対的な(資本の平均的な増殖欲   求にとって必要無い),したがって過剰な,または追加的な労働者人口を生みだす。

③社会的総資本を観察
・蓄積の運動はある時は周期的な変動を呼び起こし,
       またある時はこの運動の諸契機が同時にいろいろな生産部面に配分される。
a.いくつかの部面では資本の構成の変化が,資本の絶対量の増大なしに,単なる集中の結果として起 きる。
b.他の諸部面では資本の絶対的な増大が,その可変成分(またはそれによって吸収される労働力) の絶対的な減少と結びついている。
c.また別の諸部面では,資本が,既存の技術的基礎の上で増大を続けて,その増大に比例して追加労 働力を引き寄せ,ある時は有機的な変化が生じて資本の可変成分が縮小する。

・どの部面でも,可変資本部分の増大(⇒就業労働者数の増加)は,つねに激しい動揺と一時的な 過剰人口生産とに結びついている。

・この過剰人口の生産は,①すでに就業している労働者を放出するという顕著な形態をとることも あれば,②追加労働者人口を通常のはけ口に吸収できなくなるという,より目立たない,しかし 効果は劣らない形をとることもある。
                  それに伴い                                          ↓

・資本による労働者の吸引も,放出もともに規模がまた拡大する。資本の有機的構成や資本の技術 的形態の変化速度が増し,時には同時に,時には交互に,この変化に襲われる生産部面の範囲は広 くなる。

・だから,労働者人口は,それ自身が生み出す資本蓄積につれて,ますます大量にそれ自身の相対的過剰化の手段を生みだすのである(79)。これこそは,資本主義的生産様式に特有な人口法則なのであって,じっさい,どの特殊な歴史的生産様式にも,それぞれ特殊な歴史的に妥当する人口法則があるのである。抽象的な人口法則というものは,ただ動植物にとって,人間が歴史的に干渉しないかぎりで,存在するだけである。

 (79) 可変資本の相対量の累進的減少の法則,またそれが賃金労働者階級に及ぼす影響は,古典学派の数人のすぐれた経済学者によって把握されていたというよりもむしろ予感されていた。
   ジョン・バートン,リカード,リチャード・ジョーンズ,ラムジ       

④過剰労働者人口は蓄積の必然的な産物⇒逆にこの過剰人口は,資本主義的蓄積の槓杆に,資本主 義的生産様式の一つの存在条件に,なる。

・それは自由に利用されうる産業予備軍を形成。この予備軍は,まるで資本が自分の費用で育て上 げたものででもあるかのように,絶対的に資本に従属している。

・この過剰人口は,資本の変転する増殖欲求のために,いつでも搾取できる人間材料を(現実の人口 増加の制限にはかかわりなしに)つくりだす。

・蓄積と,それに伴う労働の生産力の発展とにつれて,突発的な資本の膨張力が増大する。
 a.現に機能している資本の弾力性が増し,また資本をただ自分の弾力的な一部分でしかないもの  とする絶対的な富が増大するからだけではなく,
 b.なにか特別な刺激があればすぐに信用がこの富の異常な部分を生産のために追加資本として役  だてるからだけでもない。
 c.生産過程そのものの技術的な諸条件(機械や運輸機関など)が,最大の規模で,追加生産手段へ  の剰余生産物の最も急速な転化を可能にする。

・蓄積の進展につれてふくれ上がって,追加資本に転化できる社会的な富のうちの大量は,その市 場がにわかに拡大された古い生産部門に,または,鉄道などのように,古い生産部門の発展によっ て必要になった新たに開かれた生産部門に,激しい勢いで押し寄せる。

・すべてこのような場合には,人間の大群が,突発的に,しかも他の部面で生産規模を害することな しに,決定的な部面に投げ込まれうるのでなけれはならない。過剰人口はそれを供給する。

・近代産業の特徴的な生活過程----産業循環  
   中位の活況⇒生産の繁忙⇒恐慌⇒沈滞

・10年周期の循環形態は産業予備軍または過剰人口の不断の形成,その大なり小なりの吸収,さらに その再形成に立脚

・この産業循環の変転する諸局面は,またそれ自身,過剰人口を補充する。過剰人口の最も精力的な 再生産動因の一つになる。

⑤産業循環----人類の過去の時代に見られない。資本主義的生産の幼年期にも現われなかった。資 本の構成は非常に緩慢にしか変化しなかった。資本の蓄積には,だいたいにおいて,それにつりあ った労働需要の増大が対応した。資本の蓄積の進展は,現代に比べれば緩慢だったが,それでも, 搾取可能な労働者人口の自然的限度にぶつかり,この限度は,後に述べるような強制手段によらな ければ除かれないものだった。

・生産規模の突発的な発作的な膨張は,その突発的な収縮の前提である。収縮はまた膨張を呼び起 こすのであるが,しかし膨張のほうは,利用可能な人間材料なしには,人口の絶対的増加に依存し ない労働者の増加なしには,不可能である。

・このような増加は,労働者の一部分を絶えず「遊離させる」単純な過程によって,生産の増加に比 べて使用労働者数を減らす方法によって,つくりだされる。だから,近代産業の全運動形態は,労 働者人口の一部分が絶えず失業者または半失業者に転化することから生ずるのである。

・経済学の浅薄さは,とりわけ,産業循環の局面転換の単なる兆候でしかない信用の膨張や収縮をこ の転換の原因にしているということのうちに,現われている。

・天体はの運動と同じように,社会的生産も,ひとたびあの交互に起きる膨張と収縮との運動に投げ こまれてしまえば,絶えずこの運動を繰り返す。
・結果がまた原因になるのであって,それ自身の諸条件を絶えず再生産する全過程の変転する諸局
 面は周期性の形態をとる〔*〕。ひとたびこの形態が固まれば,経済学でさえも,相対的な,すなわ ち資本の平均的な増殖欲求から見ての,過剰人口の生産を,近代産業の生活条件として理解する。
〔*〕 著者認定のフランス語版(パリ,1873年)
 ----一循環の終点でもあれはまた新たな一循環の出発点でもある一般的恐慌----これまでのところでは, このような循環の周期の長さは10年か11年----この年数は可変----循環の周期はしだいに短縮されるとい うことを推論----

⑥H・メリヴェールの言
・恐慌のとき,移民によって数十万の過剰な人手厄介払い⇒結果は? ⇒ 労働需要が回復する と同時に不足が現われるだろう----人間の再生産がどんなに速く行なわれても,成年労働者の補 充のためにはとにかく一世代の間隔が必要である。

・工場主の利潤は,おもに,需要の盛んな好機を利用して不況期の損失を埋め合わせる力にかかって いる。----彼らの目の前に利用可能な労働者がいなければならない。彼らは,彼らの仕事の活気 を必要とあれば,市場の状況に応じて高めたり,あるいは緩めたりできなければならない。さも なければ,彼らは,この国の富の基礎をなす優勢を競争戦のなかで維持することはとうていできな い。

⑦マルサス
・過剰人口を労働者人口の絶対的な過度増殖から説明

・その彼でさえ,過剰人口のうちに近代産業の一つの必要物を認めている。

・「特別な需要が生じて追加労働者が市場に供給されるのは,人口の性質上,16年か18年たたなけれ ば不可能であるが,貯蓄によって収入が資本に転化することは,それよりもずっと速く起きること がありうる。」

⑧経済学
・労働者の相対的過剰人口の不断の生産を資本主義的蓄積の一つの必要物として説く。

・自分のつくりだした追加資本によって街頭に投げ出された「過剰者」に向かって,次のような言 葉を語らせるのである。「われわれ工場主は,諸君が生きて行くのに必要な資本をふやすことに よって,諸君のためにできるだけのことをしている。だから,それ以上のことは,諸君が,自分たち の数を生活手段に適合させることによっ
て,自分でしなければならないのだ。」

⑨資本主義的生産
・人口の自然的増加が供給する利用可能な労働力の量だけでは,けっして十分ではない。

・この生産は,その自由な営みのためには,この自然的限度に制限されない産業予備軍が不可欠。

⑩これまでの前提----可変資本の増減には精確に従業労働者数の増減が対応するということ。

⑪労働者数不変または減少----可変資本が増大(労賃増大)する場合。
   個々の労働者がより多くの労働を供給し
     労働の価格は変わらなくても彼の労賃がふえるか,
     または労働の価格が下がってもその低下が労働量の増加よりも緩慢

・このような場合----可変資本の増大は,労働量の増加の指標にはなるが,従業労働者数の増加の指 標にはならない。

・資本家にとっての絶対的関心事は,一定量の労働をより少数の労働者から搾り出すことであって, より多数の労働者(より安上がりでさえあっても)から搾り出すことではない。後者の場合には 流動させられる労働の量に比例して不変資本の投下が増加する。生産の規模が大きければ大きい ほど,この動機はますます決定的。この動機の重みは,資本の蓄積につれて増してくる。

⑫資本主義的生産様式と労働の生産力との発展(蓄積の原因であり結果でもある)につれて⇒
・資本家は,同額の可変資本の投下でもより多くの労働を引き出せるようになる(個々の労働力の 外延的または内包的な搾取の増大)。

・資本家は同じ資本価値でより多くの労働力を購入(熟練労働者を不熟練労働者によって,成熟労 働者を未成熟労働者によって,男子労働者を女子労働者によって,成年労働力を少年または幼年労 働力によって,駆逐)。

⑬蓄積の進行
イ.より大きい可変資本が,より多くの労働者を雇い入れることなしに,より多くの労働を流動させ
ロ.同じ大きさの可変資本が同じ量の労働力でより多くの労働を流動させ
ハ.より高級な労働力を駆逐することによってより多くのより低級な労働力を流動させる。

⑭相対的過剰人口の生産(労働者の遊離)は,蓄積の進行につれて速くされる生産過程の技術的変 革(それに対応する不変資本部分に比べての可変資本部分の比率的減少)よりも,もっと速く進 行する。

・生産手段が,その規模と作用力を増すにつれて,ますます労働者の雇用手段たる程度を減じていく とすれば,

・この関係は再び,労働の生産力の向上に応じて資本はその労働供給をその労働者需要よりももっ と速く増やすということによって修正される。

・労働者階級の就業部分の過度労働はその予備軍の隊列を膨張させる。この予備軍がその競争によ って就業部分に加える圧力の増大は,逆に就業部分に過度労働や資本の命令への屈従を強制する。

・労働者階級の一方の部分が他方の部分の過度労働によって強制的怠惰という罰を加えられるとい うこと,またその逆のことは,個々の資本家の致富手段になり,また同時に,社会的蓄積の進展に対 応する規模での産業予備軍の生産を速くする。

⑮労賃の一般的な運動は,ただ,産業循環の局面変転に対応する産業予備軍の膨張・収縮によって規 制されているだけである。それは,労働者人口の絶対数の運動によって規定されているのではな く,労働者階級が現役軍と予備軍とに分かれる割合の変動によって,過剰人口の相対的な大きさの 増減によって,過剰人口が吸収されたり再び遊離されたりする程度によって,規定されている。

・近代産業には10年の循環期とその周期的な諸局面とがあり,しかも蓄積の進展につれてその諸局 面はますます急速に継起する不規則な振動と交差する。

・近代産業にとっては,次のようなことは,まことに素晴らしい法則であろう。
 【労働の需要供給が資本の膨張・収縮によって,つまり資本のそのつどの増殖欲求に従って規制 されていて,そのために,あるときは資本が膨張するので労働市場が相対的に供給過少になって現 われ,あるときは資本が収縮するので労働市場が再び供給過多になる】のではなく,逆に
 【資本の運動が人口の絶対的な運動に依存するのだ】という法則である。

・これは経済学的ドグマである。この独断によれば,資本蓄積の結果として労賃は上がる。労賃の 上昇は労働者人口の加速的増加に拍車をかけ,この増加が続いて,ついに労働市場は供給過剰にな り,したがって資本は労働者供給にたいして相対的に不足になる。そこで労賃は下がり,今度はメ ダルの裏側が現われる。労賃の低下によって労働者人口は次第に減少,そのために労働者人口に 比べて資本は再び過剰になる。

・他の人々の説明----労賃の低下と,それに対応する労働者の搾取の増大とは,再び蓄積を速くする が,同時に,低くなった賃金が労働者階級の増大を妨げる。そこでまた,労働供給が労働需要より も少なくなり賃金が上がるという状態が現われ,さらに同じことが繰り返される。発展した資本 主義的生産にとってなんとみごとな運動方法ではないか! 賃金の上昇の結果として現実に労働 能力ある人口のいくらかでも絶対的な増大が生ずるようになるまでには,産業戦が演ぜられ戦闘 が交えられ勝敗が決せられなければならない期間がいくたびとなく経過するであろう。

⑯1849年と1859年とのあいだには,穀物価格の下落と同時に,実際的に見ればただ名目的でしかない 賃金引き上げがイギリスの農業地方に現われた(これは農業過剰人口の異常な流出の結果。流出 は,戦争需要,鉄道や工場や鉱山などの大拡張によってひき起こされたものだった)。労賃が低け れば低いほど,ほんの僅かな労賃の上昇でも百分比では大きく表わされる(20⇒22----10%,7⇒ 9----28 4/7%の上昇)。

・借地農業者たちはわめきたてた。そこで,借地農業者たちはどうしたか? 彼らは,独断的な経済 学的な頭脳のなかで起こるように,このすばらしい支払のために農業労働者が増加して彼らの賃 金が再び下がらざるをえなくなるまで,待っていたであろうか? 

・彼らはより多くの機械を採用した。そして,たちまちのうちに労働者は借地農業者をさえ満足さ せるほどの割
合で再び「過剰」になった。今度は,以前よりも「より多くの資本」が,しかもより 生産的な形で,農業に投ぜられた。こうして,労働にたいする需要は,ただ相対的にだけではなく, 絶対的にも減少したのである。

⑰経済学のフィクション
・労賃の一般的な運動を規制する諸法則(労働者階級すなわち総労働力と社会的総資本との関係を 規制する諸法則)を,労働者人口を特殊な諸生産部門のあいだに配分する諸法則と混同。

・好景気のために蓄積が或る一定の生産部面で特に盛んで,そこでは利潤が平均利潤よりも大きく て追加資本がそこに押し寄せるとすれば,もちろん労働需要も労賃も上がる。高くなった労賃は 労働者人口のますます大きい部分をこの好況部面に引き寄せるが,ついにはこの部面でも労働力 が飽和度に達し,賃金は結局また元の平均水準まで,または押し寄せ方がひどすぎた場合にはこの 水準よりもさらに低く,下がる。そうなれば,問題の事業部門への労働者の流入がやむだけではな く,それに代わって労働者の流出が起きることさえある。

・経済学者が実際に見ているのは,ただ,一つの特殊な生産部面の労働市場の局部的な変動だけであ り,ただ,資本の欲求の変化に応じて資本のいろいろな投下部面に労働者人口が配分されるという 現象だけである。

⑱産業予備軍は沈滞や中位の好況の時期には現役の労働者軍を圧迫し,また過剰生産や発作の時期 には現役軍の要求を抑制する。だから,相対的過剰人口は,労働の需要供給の法則が運動する背景 なのである。それは,この法則の作用範囲を,資本の搾取欲と支配欲とに絶対的に適合している限 界のなかに,押しこむのである。

・経済学的弁護論の大事業の一つ

・新しい機械の採用や古い機械の拡張⇒可変資本の一部分が不変資本に転化される場合に,このよ うな,資本を「拘束する」と同時にまさにそうすることによって労働者を「遊離させる」操作を, 経済学的弁護論者は,逆に,それが労働者のために資本を遊離させるというように説明する。

・弁護論者の恥知らず----遊離させられるのは,ただ単に機械によって直接に駆逐される労働者だ けではなく,彼らの補充員も遊離させられるのであり,また,事業が従来の基礎の上で普通の仕方 で拡張される場合には規則的に吸収される追加隊も遊離させられるのである。

・彼らは今ではみな「遊離させられて」いて,これから機能しようとする新しい資本はみな彼らを 自由に利用することができる。この資本に引き寄せられるのが彼らであろうと別の労働者であろ うと,機械が市場に投げ出したのと同数の労働者を市場から連れてくるのに
a.これだけの資本でちょうど十分であるかぎり,一般的な労働需要への影響はゼロであろう。
b.もしこの資本がそれよりも少ない数の労働者を使用するとすれば,過剰労働者の数は増大する。
c.もしそれよりも多数を使用するとすれば,使用される者が「遊離させられた者」を超過する分だ け一般的な労働需要が増大する。

・どの場合にも,もしそうでなけれは投下を求める追加資本が一般的な労働需要に与えるであろう 活況は,機械によって街頭に投げ出された労働者でまにあうかぎり,中和されている。つまり,資 本主義的生産の機構は,資本の絶対的増大に伴ってそれに対応する一般的な労働需要の増大が生 ずることのないようになっているのである。

・これを弁護論者は,失業労働者たちを産業予備軍のなかに封じこめておく過渡期のあいだに彼ら を襲う窮乏や苦悩や場合によっては破滅やの埋め合わせと呼ぶのである!

・労働にたいする需要は資本の増大と同じことではなく,労働の供給は労働者階級の増大と同じこ とではなく,したがって,互いに独立な二つの力が互いに作用し合うのではない。資本は両方の側 で同時に作用するのである。一方で資本の蓄積が労働にたいする需要を増すとすれば,他方では その蓄積が労働者の「遊離」によって労働者の供給を増すのであり,同時に失業者の圧力は就業 者により多くの労働の提供を強制して或る程度まで労働の供給を労働者の供給から独立させる。・この基礎の上で行なわれる労働の需要供給の法則の運動は,資本の専制を完成する。

・労働者たちが,
a.自分たちがより多く労働し,より多く他人の富を生産し,自分たちの労働の生産力が増進するにつ れて,自分たちにとっては資本の価値増殖手段としての自分の機能までがますます不安定になる というのは,いったいどうしてなのか,という秘密を見抜いてしまうやいなや,
b.また彼らが,彼ら自身のあいだの競争の強さの程度はまったくただ相対的過剰人口の圧力によっ て左右されるものだということを発見するやいなや,
c.また,彼らが労働組合などによって就業者と失業者との計画的協力を組織して,かの資本主義的生 産の自然法則が彼らの階級に与える破滅的な結果を克服または緩和しようとするやいなや,

・資本とその追従者である経済学者は,
 「永遠な」いわば「神聖な」需要供給の法則の侵害について叫びたてるのである。すなわち,就 業者と失業者との連結は,すべて,かの法則の「純粋な」働きをかき乱すからである。他方,たと えば植民地で,反対に作用する諸事情が産業予備軍の創出を妨げ,また同時に資本家階級への労働 者階級の絶対的な従属を妨げるやいなや,資本は,経済学者といっしょに「神聖な」需要供給の法 則に反逆して,強制手段によってこの法則を矯正しようとする。
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by shihonron | 2010-10-12 23:30 | 学習会の報告


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