『資本論』を読む会の報告

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2006年 05月 20日

第18回  5月9日 第1章 第3節 価値形態または交換価値 C 一般的価値形態

 5月9日(火)に『資本論』を読む会@所沢 第2期 第18回の学習会を行いました。「第1章商品 第3節 価値形態または交換価値 C 一般的価値形態 3  一般的価値形態から貨幣形態への移行」から「第四節 商品の呪物敵性格とその秘密」の第2段落まで(注26を含む)を輪読、検討しました。

以下は討論内容です。

・「三 一般的価値形態から貨幣形態への移行」の冒頭にて「・・・この排除が最終的に一つの独自な商品種類に限定された瞬間から、はじめて商品世界のの統一的な価値形態は客観的な固定性と一般的な社会的妥当性とをかちえたのである。」とあるが一つの独自な商品種類とは金と言っていいかとの質問が出された。
 この段落は一般的価値形態(形態Ⅲ)をもう一度まとめた箇所になっている。
一般的価値形態の箇所では、商品世界に属する全商品が右辺の一商品を除いて一般的等価形態から排除されているからであること、また同時に一般的等価形態にある商品は商品世界の統一的な一般的な相対的価値形態から排除されていることがいわれていた。
 三の冒頭でも、どの商品にでも等価形態に付着しうるが、ある商品が一般的等価形態にあるのは他の商品によって等価物として排除されからである述べている。そして、一つの独自な商品種類に限定された瞬間から、はじめて商品世界の統一的な相対的価値形態は客観的な固定性と一般的な社会的妥当性とを勝ち得たと述べられているにすぎないこと、金が一般的等価物となるのは商品世界にて金を相応しい商品として押し出すからであり、その段階の価値形態は貨幣形態を意味する、などが議論された。

・第二段落では、「特殊な商品種類は貨幣商品になる」とあるが、貨幣とは言っていないのはなぜかと質問があった。
ここで貨幣商品とは、貨幣として機能する商品のこと、または直接的交換可能性を持つという社会的な独占を得た商品のことで、貨幣そのものとは区別されるなどの意見が出された。

・「D 貨幣形態」の第一段落では、貨幣形態(形態Ⅳ)は形態Ⅲと違うことはないと述べられ、ただリンネルに代わって金が一般的等価形態になっているだけだとし、金は「社会的慣習によって」その位置を占めたとあるが、この「社会的慣習」は商品所有者の行為というより、商品世界の中で金が相応しいとして一般的等価物の形態に排除されていることさしているのではないかとの意見が出された。もちろん、商品所有者の交換が媒介されているが、この媒介の説明はここでは必然ではないというもの。

・貨幣形態から価格形態の説明が簡単に済まされている気がする、という意見があった。なぜ簡単で飛躍的かははっきりしなく、宿題となった。
 ここでは、ある一商品リンネルの価値が金で表現されているならば、リンネルは金の一定の重さで表現されているのあり、これが価格形態、つまり金の重さでの表現としての形態になっていることを示せば足りると判断されているようだ、価格形態の詳細な分析は「貨幣」の章で再び独自に出されているのではないかとの意見があった。

・「貨幣形態の概念の困難は」ではじまる最後の段落では、「それゆえ、単純な商品形態は貨幣形態の萌芽なのである」とあるが、「単純な商品形態」とは単純な価値形態と同じことかと質問があったが、それでいいのではないかとなった。

・第四節 商品の呪物的性格とその秘密の課題は何かが話された。マルクスは原ページ95(国民文庫版147ページ)にて、なぜ労働が価値という形態をとるのか、つまりなぜ労働が価値に、そしてその継続時間による労働の計測が労働生産物の価値量に表されるのかという問題はいまだかって提起されたことがなかったとして、第四節の課題を示している等。つまり、この節は私的生産の本姓を明らかにする箇所になっている。

・第一段落にて「机が商品として現れるやいなや」からはじまる文章は分かりにくい、との意見が大半。また、机が商品として現れるや否や他の全ての商品に対して「頭で立っている」というのは、商品の価値関係のことを指し、この価値関係が超感覚的または神秘的であると言っているのではないか、との意見もあった。

・第二段落では、商品の神秘性は「価値規定の内容からはでてこない」とあるが、価値規定とはなにかが質問として出された。価値の実体や価値の量規定する概念であろうとされた。ただ、マルクスが第3にとして社会的形態(労働の相互の関係)も書いているが、第3を価値規定の内容にふくめるかは疑問として残った。
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by shihonron | 2006-05-20 00:00 | 学習会の報告


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