『資本論』を読む会の報告

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2006年 05月 28日

第19回  5月16日 第1章 第四節 商品の呪物的性格とその秘密

5月16日(火)に『資本論』を読む会@所沢 第2期 第19回の学習会を行いました。「第1章商品 第四節 商品の呪物的性格とその秘密」の第3段落から第7段落までを輪読、検討しました。

商品の神秘的な性格がどこから出てくるのかを課題とし、順次解明していく箇所である。

・「商品形態の秘密はただ次のことのうちにあるわけである。すなわち、商品形態は人間に対して人間自身の労働の社会的性格を労働生産物そのものの対象的性格として反映させ、これらの物の社会的な自然属性として反映させ、したがってまた、総労働に対する生産者たちの社会的関係をも諸対象の彼らの外に存在する社会的な関係として反映させるということである。このような置き換えによって、労働生産物は商品になり、感覚的であると同時に超感覚的である物、または社会的な物になるのである。」
 この文中にて、「労働生産物そのものの対象的性格として反映させ」とあるがどういうことかと疑問が出された。
ある商品を生み出す私的労働が社会的性格を受け取るためには、他の商品との交換を媒介しなければならず、つまり労働生産物は価値物として関係し社会的に同等な価値対象性を持つ、ということではないかとの意見が出された。

同じ文中にて、「これらの物の社会的な自然属性として反映させ」の意味も疑問として出された。
「これらの物」は前の文を受けていて、人間労働が対象的性格を帯びた物としてあたかも自然であるかに見えてしまうことを指すのだろうとなった。

また、「このような置き換えによって・・・」については、労働の社会的関係が物としての社会的な関係に転化していること、その結果、労働生産物は商品となること、商品とは社会的な性格であることを言っているのではないかとの意見が出された。

・「・・・ここで人間にとって諸物の関係という幻影的な形態をとるものは、ただ人間自身の特定の社会的関係でしかないのである。」の文中で「特定の社会的関係」とは何をさすかが質問されたが、次の段落にその解答が与えられている。つまり、労働生産物が商品という性格を帯びる互いに独立に営まれる私的諸労働の結果でしかなく、こうした私的労働の下での交換関係のことであろうとなった。

・「このような、商品世界の呪物的性格は、前の分析が既に示しているように、商品を生産する労働の特有な社会的性格から生ずるものである。」とあるが、「前の分析」とは何を指すかではいくつか意見が出された。
 私的労働の生産物だけが互いに商品として相対することを示した1章の労働の二重性の箇所を指すという意見や、4節の私的労働の特有な社会的性格を明らかにしている前段あたりを指すという意見があった。
 確かに1章でも商品は私的労働の産物であることを示しているのであり、「前の分析」は1章と言ってもいいが、そこでは商品形態の呪物的な性格に言明はしていないし、そうした課題を持っていないと言える。4節で初めて商品形態の呪物的性格を明らかにし、それが私的諸労働の結果であることが解明される。
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by shihonron | 2006-05-28 00:00 | 学習会の報告


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