『資本論』を読む会の報告

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2007年 05月 20日

第57回  5月8日  第3章 貨幣または商品流通 第3節 貨幣 c 世界貨幣

5月8日(火)に第57回の学習会を行いました。「読む会通信」№245を使って復習をしたあと、「第3章 貨幣または商品流通 第3節 貨幣 c 世界貨幣」の第1段落から第3段落までを輪読、検討しました。

■テキストの内容と議論    
第3章 貨幣または商品流通 第3節 貨幣 c 世界貨幣


第1段落
・国内流通部面から外に出るときには、貨幣は価格の度量標準や鋳貨や補助貨や価値章標という国内流通部面でできあがる局地的な形態を再び脱ぎ捨てて、貴金属の元来の地金形態に逆もどりする。
・世界貿易では、諸商品はそれらの価値を普遍的に展開する。
・したがってまた、ここでは諸商品にたいしてそれらの独立の価値形態も世界貨幣として相対する。
・世界市場ではじめて貨幣は十分な範囲にわたって、その現物形態が同時に抽象的人間労働の直接に社会的な実現形態である商品として、機能する。
・貨幣の定在様式はその概念に適合したものになる。

★貴金属が最初に貨幣となったときには、秤量貨幣(受渡しの際品位・重量の鑑定や秤量を必要とする貨幣)であった。それは地金形態であり、そこから鋳貨や価値章標へと発展した。だからマルクスは「逆戻りする」と述べている。

★国内では生産されない商品も存在する。それは貿易によって外国から輸入される。

■ universalには「宇宙の, 万有の, 全世界の; 万人の, 広く行われる; 普遍的な, 世間一般の; 万能の」という意味がある。

第2段落
・国内流通部面ではただ一つの商品だけが価値尺度として、したがってまた貨幣として、役立つことができる。
・世界市場では二とおりの価値尺度が、金と銀とが、支配する。
●一国内でも地域によって金と銀が価値尺度として機能することもある(江戸と大坂など)のではないかという発言がありました。

第3段落
・世界貨幣は、一般的支払手段、一般的購買手段、富一般(universal wealth )の絶対的社会的物質化として機能する。
・支払手段としての機能は、国際貸借の決済のために、他の機能に優越する。
・それだからこそ、重商主義の標語――貿易差額!
・金銀が国際的な購買手段として役だつのは、おもに、諸国間の物質代謝の従来の均衡が突然攪乱されるときである。
・最後に、富の絶対的社会的物質化として役だつのは、購買でも支払でもなく、一国から他国への富の移転が行なわれる場合であり、しかも商品形態でのこの移転が、商品市場の景気変動や所期の目的そのものによって排除されている場合である。

■英語版では
Money of the world serves as the universal medium of payment, as the universal means of purchasing, and as the universally recognised embodiment of all wealth. Its function as a means of payment in the settling of international balances is its chief one. Hence the watchword of the mercantilists, balance of trade.

★ここでは、一般的=普遍的だといえる。
「一般的」を意味する英語には、《全般的》general; 《普遍的》universal; 《普通》common.がある。

●「国がちがえば、その生産のために等しい量の労働が支出されても、同じ価値だと言えるのだろうか。例えば中国の労働者が1時間の労働した場合と、日本の労働者が1時間の労働をした場合に、それが対象化された価値は等しくないのではないか」という疑問が出されました。これについては、全員で考えてみようということになりました。


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by shihonron | 2007-05-20 00:00 | 学習会の報告


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