『資本論』を読む会の報告

shihonron.exblog.jp
ブログトップ

<   2008年 02月 ( 4 )   > この月の画像一覧


2008年 02月 26日

第91回 2月26日 第8章 労働日 第3節、第4節

2月26日に第91回の学習会を行いました。
レジュメに基づく報告を受け、「第8章 労働日」の「第3節 搾取の制限のないイギリスの産業諸部門」の途中から「第4節 昼間労働と夜間労働。交替制」の途中までを議論しました。


[PR]

by shihonron | 2008-02-26 23:00 | 学習会の報告
2008年 02月 19日

第90回 2月19日 第8章 労働日 第2節、第3節

2月19日に第90回の学習会を行いました。
レジュメに基づく報告を受け、「第8章 労働日」の「第2節 剰余労働への渇望。工場主とボヤール」の途中から「第3節 搾取の制限のないイギリスの産業諸部門」の途中までを議論しました。


[PR]

by shihonron | 2008-02-19 23:00 | 学習会の報告
2008年 02月 13日

第89回 2月13日 第8章 労働日 第1節、第2節

2月13日に第89回の学習会を行いました。
「読む会通信№267」をつかって前回までの復習をした後、レジュメに基づく報告を受け、「第8章 労働日」の「第1節 労働日の諸限界」の最初から「第2節 剰余労働への渇望。工場主とボヤール」の途中までを議論しました。


[PR]

by shihonron | 2008-02-13 23:00 | 学習会の報告
2008年 02月 12日

第8章 労働日 第1節、第2節のレジュメ


  第8章 労働日                             s.245
 「絶対的剰余価値の生産と題する第三篇のうち,以上の諸章は,本章の立場から見れば何れも緒論的性質を有する。例へば第五章の労働過程および価値増殖過程にしろ,第六章の不変資本と可変資本にしろ,また第七章の剰余価値率にしろ,それらは必ずしも絶対的剰余価値の生産のみに関する問題とは限らない。しかるにこれらの諸章を承けたる本章は,絶対的剰余価値の生産にとっての眼目であり,第三篇にとっての,頂点であり,且つこれまでの諸章に述べ来つた理論に対する歴史的事実のテストを提供するところの,第三編中における最長の章である。吾々はここで始めて,資本家による労働者の搾取の・資本家的社会の表面における・若干の具象的現象を説明しうる段階に達する。-----吾々は本篇全体を通じて,労働の生産力の発展をすべて無視してゐる-----。剰余労働時間の大きさの増加は,----ただ労働日の絶対的な延長によってのみ実現しえられる。かくの如き労働日の延長によって実現される剰余価値の生産増加,それが本章の研究対象である。」 河上肇『資本論入門』3‐p.652

第1節 労働日の諸限界                                  s.245
① 前提     労働力-----価値通りに売買
             その生産に必要な労働時間によって規定される
             平均して一日の生活手段=6時間労働 ----与えられた量
       労働日そのものの大きさはまだ与えられてはいない
② 線分 a------b が必要労働時間=6時間を表わす
     ・   労働日Ⅰ  a------------b--c         労働日--- 7時間
    ・   労働日Ⅱ  a------------b------c       労働日--- 9時間
    ・   労働日Ⅲ  a------------b------------c    労働日---12時間
                    延長線bcは剰余労働の長さ
  労働日=ab+bc=ac⇒労働日は可変量bcと共に変化する
  剰余価値率=剰余労働時間/必要労働時間----- 1/6 =16 2/3%   3/6=50%  6/6=100%
③ 労働日-----可変量(不定)
   bc/ab
   |    ab--労働力の再生産のために必要な労働時間によって規定されている           
bc--剰余労働時間(変動)                                
④ 労働日-----流動量(固定量ではない,但しある限界内でのこと)
   最小限度は規定されえない----- bc=0,労働日はこの最小限度までは短縮されない
     資本主義的生産様式の基礎上においては,必要労働はつねに彼の労働日の一部分
   労働日の最大限度----弾力的=大きな変動の余地
     1)労働力の肉体的な制限-----24時間(1自然日)で生命力を支出
       休息し,睡眠,食事,体を洗い,衣服を着るなどの他の肉体的な諸欲求を満足させる
     2)労働日の延長の精神的限界=社会慣行的〔moralisch〕な諸制限
       知的および社会的な諸欲求の充足のために時間
       ⇒諸欲求の度合いと数は,一般的な文化水準によって規定されている。
   8,10,12,14,16,18時間等きわめて相異なる長さの労働日が存在
⑤ 資本家が労働力を購入した目的
 資本家-----労働力を購入⇒労働力の使用価値を獲得
   1労働日とは?-----自然の1生活日 > 1労働日
   資本家=人格化された資本にすぎない,彼の魂は資本の魂
   資本-----唯一の生活本能(生活衝動)=自己を増殖し,剰余価値を創造し,その不変部分(生産諸手段)で,できる限り大きな量の剰余労働を吸収しようとする本能
      ・生きた労働を吸収することによってのみ吸血鬼のように活気づき,しかもそれをより多く吸収すればするほどますます活気づく,死んだ労働である。
      ・労働者が労働する時間は,資本家が,自分の買った労働力を消費する時間である
⑥ 資本家の主張の論拠-----商品交換の法則                        s.252
   ⇒彼の商品の使用価値からできる限り大きな効用を手にいれようとする
           ↓
⑦ 労働者の声
   自分の商品-----その使用が価値を創造し(>自分自身の価値)
   資本の価値増殖=自分の労働力の余分な支出
   市場ではただ一つの商品交換の法則-----資本家・労働者に共通
                           ↓
                     販売価格を媒介にして,私は日々この労働力を再生産
   私の唯一の財産である労働力を管理し,そのばかげた浪費は一切節制することにしよう。
   私は労働力の正常な持続と健全な発達とに合致する限りでのみ労働力を流動(労働に転換)させよう。

   資本家-----労働日の無制限なに延長⇒1日のうちに,3日間で補填できるよりも多くの量の私の労働力を流動させることができる。
        資本家が労働において得るものを,私は労働実体において失う
   労働力の利用とそれの略奪とは,まったく別な事柄だ
    ・ 一人の平均労働者が合理的な労働基準のもとで生きることのできる平均期間は30年〔仮定〕
   ・労働力の日価値-----総価値の1/(365×30) すなわち1/10950
   ・資本家が私の労働力を10年間で消費⇒日々支払うのは,それの総価値の1/3650ではなく
    1/10950であり(日価値の1/3),私の商品の価値の2/3を日々私から盗むのである。
   ・これは契約および商品交換の法則に反する。私は標準的な長さの労働日を要求する

⑧ 労働日の限界,したがって剰余労働の限界は何ら生じないことがわかる。
   ・資本家は労働日をできる限り延長しようとする-----買い手としての権利を主張
   ・労働者は労働日を一定の標準的な大きさに制限しようとする(売られた商品の独特な性質は,買い手がこの商品を消費することへのある制限を含んでいる)-----売り手としての彼の権利を主張
 
階級闘争の必然性
   ・どちらも等しく商品交換の法則によって確認された権利対権利-----二律背反
   ・同等な権利と権利のあいだでは強力がことを決する⇒資本主義的生産の歴史においては,労働日の標準化は,労働日の諸制限をめぐる闘争---総資本家=資本家階級と,総労働者=労働者階級との    あいだの一闘争---として現われる。
    〔かかる闘争は,商品交換の法則そのものから生じる。そらは資本的生産の仕方が存続するかぎり,
     一の不可避的な必然的な闘争である。〕 河上肇『資本論入門』3‐p.659-60

  第2節 剰余労働への渇望。工場主とボヤール                   s.249
① 資本が剰余労働を発明したのではない。
  ・社会の一部の者が生産諸手段を独占しているところ
    アテネの貴族,エトルニア〔イタリア中西部の古代国家〕の神政者,ローマの市民 ,
    ノルマン人の領主,アメリカの奴隷所有者,ワラキアのボヤール〔Bojar, 領主〕,
    近代の大地主〔Landlord〕または資本家
  ・ 労働者は(自由であろうと不自由であろうと)-----自分自身の維持のために必要な労働時間に余分   な労働時間をつけ加え,生産諸手段の所有者のための生活諸手段を生産しなければならない

  ・経済的社会構成体と剰余労働
     1)使用価値が優位を占めている場合-----剰余労働は,諸欲望の範囲によって制限されている
      剰余労働に対する無制限な欲求は生産そのものの性格からは発生しないということは明らか

     2)交換価値を自立的な貨幣姿態で獲得することが肝要である場合
     ・古典古代-----金銀の生産において過度労働は恐るべきものとなる。致死労働の強制が過度労             働の公認の形態
     ・生産がまだ奴隷労働,賦役労働(低級な形態)で行なわれている諸民族⇒資本主義的生産様式      によって支配されている世界市場へ引きこまれ,この世界市場によって諸民族の生産物を外国      へ販売することが,主要な関心事にまで発展させられるようになる
                ↓
        奴隷制,農奴制などの野蛮な残虐さの上に,過度労働の文明化された残虐さがつぎ木
     ・アメリカ合衆国の南部諸州における黒人労働の例
        直接的な自家需要に向けられていた限りでは,穏和な家父長的な性格を保っていた
                              肝要なのは有用生産物
        綿花の輸出がこれら諸州の死活の利害問題となるにつれて,黒人の過度労働が,所によっ        ては黒人の生命を七年間の労働で消費することが,打算ずくめの制度の要因になった。
        剰余価値そのものの生産が肝要であった。
     ・ドナウ諸侯国におけるそれについても同様

② 剰余労働への渇望-----イギリスの工場における同じ渇望と比較
            ドナウ諸侯国-----一つの独特な感性的に知覚できる形態

③1労働日=6時間の必要労働 + 6時間の剰余労働
 自由な労働者→週剰余労働-----6×6=36時間 資本家のために提供     
 ワラキアの農民→農民が自己維持のために行なう必要労働は,ボヤールのために行なう彼の剰余労働とは空間的に分離されている。彼は,一方を自分自身の畑で行ない,他方を領主の直営農場で行なう。
労働者が週のうち3日は自分のために労働し3日は無償で資本家のために労働するのと同じことである。しかし,このことは目には見えない。剰余労働と必要労働とはたがいに融合しあっている。
したがって,労働時間のこの両部分は自立して並んで存在する。⇒同じ関係を,たとえば労働者は1分間ごとに30秒は自分のために,30秒は資本家のために労働するというように表現することもでる。     
自由な労働者の場合には、必要労働と剰余労働は融合しており目には見えない。
ワラキアの農民の場合には、必要労働と剰余労働は空間的・時間的に分離し、可視的である。  
現象形態のこの相違は,明らかに剰余労働と必要労働の量的関係を少しも変えない                                 
剰余労働に対する渇望
    資本家の場合には,労働日の無制限な延長への熱望となって現われ,
    ボヤールの場合にはもっと単純に賦役日数の直接的な追求となって現われる

④ ドナウ諸侯国----- 賦役労働=支配階級への決定的な貢租+現物地代その他の農奴制の付属物
  ・本源的な生産様式は共同所有を基礎としていた (ルーマニア諸州も同様)        
     地所の一部分は自由な私的所有,共同体の各構成員によって自立的に経営
     他の部分---“共有地 ager publicus”---は彼らによって共同的に耕作された。
           共同労働の生産物は⇒凶作その他の災害のための予備財源,戦費,宗教費,その他           の共同体の支出をまかなうための国家備蓄〔国庫〕として役だった。
   ・ 時がたつにつれて,軍事および宗教関係の高職者たちが,共有財産と共に,そのためになされるもろもろの給付を横奪した。↓
   ・自由農民たちが彼らの共有地で行なった労働は,共有地の盗人たちのための賦役労働に転化された。
    ⇒農奴制諸関係が発展
   ・世界の解放者ロシアが農奴制を廃止するという口実のもとにこれを法律に制定
    ロシアの将軍キシリョーフが1831年に公布した賦役労働の法典=「レグルマン・オルガニク」
                         ボヤールたち自身によって口授
   ・注44a ドイツでも同様
      15C,実際上は自由な人間であった
      農民戦争〔1524~26〕における貴族の勝利⇒農奴制復活
         敗北した南ドイツの農民たちがふたたび農奴となっただけではなかった。
         東プロイセン,ブランデンブルク,ポンメルン,シュレージエン,
         シュレースヴィッヒ=ホルシュタインの自由農民たちも
⑤ 「レグルマン・オルガニク」=国家基本法=憲法-----ワラキアの農民の義務
  ・ 土地所有者に対し,詳細に規定されたある量の現物納付
  ・(1) 12日の一般労働,(2) 1日の耕作労働,および(3) 1日の木材運搬-----総計14日
     この労働日なるもの=1日分の平均生産物をつくるために必要な労働日
               どんな巨人でもそれを24時間では仕上げられないように狡猾に規定
     ⇒事実上合計で42賦役日
  ・ヨバギー〔Jobagie〕,すなわち臨時の生産上の必要に応じて領主に提供すべき労役給付14日 
   規定の賦役労働は年に56労働日となる。
      ワラキアの一年の農耕日数は210日-日曜および祭日平均40日-悪天候で30日=140日
      ⇒賦役労働対必要労働の比,56/84すなわち662/3%
       しかし,これは法律で規定された賦役労働であるにすぎない。
  ・54日の各賦役日の名目上では1日分の仕事なるものが,その一部を翌日分への追加として持ち越さざる   をえないように規定されている。⇒ 「レグルマン・オルガニクの12賦役日は」,勝利に酔った一    ボヤールはこう叫んだ,「一年に365日になる!」と。
⑥ドナウ諸侯国のレグルマン・オルガニク=剰余労働に対する渇望の積極的表現,合法化したもの s.253
 ・イギリスの工場諸法は同じ渇望の消極的表現である。
 ・ 国家(しかも資本家と大地主との支配する国家)の側から労働日を強制的に制限 = 労働力の無制限な搾取への資本家の衝動を制御(ここでは日々威嚇的にふくれ上がる労働運動を度外視)
 ・ 同じ盲目的な略奪欲が,一方の場合に大地を疲弊させ,他方の場合には国民の生命力の根源を侵してしまった。⇒周期的な流行病が,独・仏の兵士の身長低下
      革命(1789年) 以前は,フランスでの歩兵の合格最低限は165cm
          1818年-----157cm,1832年-----156cm
      ザクセンでは徴兵の合格身長は1780年には178㎝⇒今日-----155cm
⑦ 1850年の工場法
  ・週日平均で10時間を許している。⇒週はじめの5日については朝の6時から晩の6時までの12時間
     そのうち1/2時間が朝食,1時間が昼食のために法律によって差し引かれ,10 1/2時間労働
     土曜日については朝6時から午後2時までの8時間で,1/2時間が朝食のために差し引かれる。
  ・すなわち週はじめの5日については10 1/2時間,最後の日については7 1/2時間 合計60時間
  ・この法律の特別の番人⇒内務大臣直属の工場監督官を任命
              報告書=剰余労働に対する資本家の渇望の継続的かつ公式の統計

⑧ 以下工場監督官の報告書から (主に1848年以後=自由貿易時代)
   イギリスにおける大工業の発端から1845年までの期間⇒フリードリヒ・エンゲルスの『イギリスにおける労働者階級の状態』-----資本主義的生産様式の精神を深く把握
   ここではイギリスだけが前面に立ち現われる-----イギリスは資本主義的生産を典型的に代表
                        イギリスだけが,公式の継続的な統計を持っている

⑨ 詐欺的な工場主
  朝の始業前,昼食時,終業時間後,合計週340分を奪い取る
⑩ 彼の利得は1週間で5時間40分⇒年間27日
⑪労働日の標準を越えての毎日5分の延長⇒1年に21/2生産日                 s.255
            毎日1時間の延長⇒1年の12ヶ月を13ヶ月にする
⑫⑬ 恐慌期-----廃業,操業停止,操業短縮,
            生産は中断⇒週作業日数減       
労働日を延長の衝動は変わらず⇒過度労働
                   ↑         
なされる仕事が少なければ少ないほど,なされた仕事で得られる利得はそれだけ大きくならなければならない。労働しうる時間が少なければ少ないほど,それだけ多くの剰余労働時間の労働をしなければならない
  ・レナード・ホーナー『工場監督官報告書』-----1857年~1858年にかけての恐慌期
      法定時間を越えての過度労働
      法律的に保証された食事時間および休養時間の侵害
  ・1861年から1865年までの恐ろしい綿花恐慌期にも同様
⑭ 工場主たちの言
  ・労働者たちがどうしても工場を立ちさろうとしないとか,また彼らの労働(機械の掃除など)をやめさせるためには,特に土曜日の午後には,強制が必要であるとかいう口実
                ↑
   法定労働時間中に,そのような仕事をするための時間が彼らには許されていなかったから
⑮ 法廷時間を超えた過度労働で得られる特別利潤-----大きい誘惑であり,これに抵抗できない
   発見された場合でさえも,罰金と裁判費用が取るにたりない額⇒差引利益が保証
   立証するのはほとんど乗り越えられない難事
⑯資本によるこのように労働者たちの食事時間や休養時間からの「こそ泥」          s.257
   =「数分間のちょろまかし」,「数分間のひったくり」,「食事時間のかじり取り」
⑰ ここでは剰余労働による剰余価値の形成は秘密でも何でもない
⑱ ある工場主-----「時々刻々が利得の源である」
⑲ 労働者は,人格化された労働時間 -----full timers ・ half timers


[PR]

by shihonron | 2008-02-12 00:00 | レジュメ